債務整理後の過払い金請求は可能?
債務整理方法3パターンについて徹底解説
過去に債務整理を行ったことがあって、その際に過払い金請求をしていなかったのなら場合によっては過払い金請求が可能な場合があります。
ただし、弁護士や司法書士に債務整理を依頼していた場合には、債務整理を行った場合に過払い金に関しても全て相殺して処理を行っていたケースがほとんどです。
※専門家に依頼していて過払い金があるのに返還請求していないとしたら悪質な弁護士、あるいは司法書士と言えます。
自分で債務整理を行っているケースはあまりありませんが、弁護士や司法書士に依頼していた場合には、もしかすると過払い金請求の権利はすでに無くなっていると考えたほうがいいかもしれません。
また、債務整理にはいくつかの種類があり、「任意整理」「特定調停」「個人再生・自己破産」といった方法があるので順番に見ていきましょう。
任意整理
可能性として考えられるのが任意整理です。任意整理は過払い金があれば、残債と相殺することになります。
相殺した上で過払い金があれば、その後の任意整理で返還されますが、他のローンとの相殺もありますので、残る金額は少ないでしょう。つまり、任意整理時に過払い金の相殺も済んでいることが多いということです。
悪質な事務所によっては過払い金が実際にはあるにも関わらずに、過払い金をない事にして事務所側が吸い取っている事もあります。
(※当サイトではそんな悪質な弁護士事務所、司法書士事務所は一切紹介していません。)
特定調停
次に特定調停のケースですが、過払い金がある場合は、残債との相殺になります。ところが、他のローンとの相殺はできなくなっています。
その場合は、別に不当利息返還請求という手続きがありますので、忘れないように手続きを行いましょう。
もちろん、弁護士などの法律の専門家に債務整理を依頼している場合には、こうした手続きも忘れずに行うのが通常ですので、債務整理時に過払い金の処理も終わっているということが予想されます。
個人再生・自己破産
個人再生や自己破産のケースも同じく、通常は個人再生、自己破産時に過払い金の相殺も終わっています。 自己破産ですから、残債のほうが多いことがほとんどです。
ですので弁護士や司法書士は何も言わなくてもきちんと処理を終えていることになります。
過払い金の請求権は10年ですが、債務整理が10年以内に行われていて、弁護士のほうでも過払い金の調査回収を行っていない場合に限って、債務整理後の過払い金請求をすることができます。
これも法改正の初期のころの自己破産などの債務整理で、過払い金の請求に関してはまだその手法が確立されていなかった時代のことです。今現在、過払い金を考慮せずに債務整理を行うケースはまれです。
反対に自分で債務整理を行う人がいることもあって、そうした人が後になって過払い金請求するケースはたまにあるようです。